個別化療法の進展に伴い、性別による発症率の違いや、それを考慮した治療戦略の開発が必要であるという認識は、近年急速に広まっている。中でも、コレステロール胆石症は出産経験のある40歳以降の女性が多く発症すると言われているが、なぜ発症率に性差があるのかに関してはいまだ不明な点が多く、解明すべき問題である。本研究では、コレステロール・胆汁酸の生合成系、および胆汁酸トランスポーターの機能性差が、胆石発症性差の要因である可能性を見出した。本研究の成果は、コレステロール胆石症の予防・治療における個別化医療を実現するための基盤となることが期待される。
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