本研究は、様々な遺伝性の骨格・心臓異常を引き起こすフィラミンAやB(FLNA, FLNB)の変異がプロテオグリカンの糖側鎖であるグリコサミノグリカン(GAG)の発現量に影響することを見出した。GAGの発現異常により、同様の遺伝性骨・皮膚・心疾患が引き起こされることを考慮すると、FLNAやFLNBの変異によりGAGの合成異常をきたし、結果として遺伝性疾患が発症するのではないかと考えられた。これらの知見をもとに、心臓や骨疾患における治療法および診断法の開発や治療に貢献できると推察され、本研究成果の学術的意義および社会的意義は非常に大きい。
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