研究課題
ごく最近、独自に確立した生理的プロテアソーム不全を模した実験系を活用したゲノムワイドsiRNAスクリーニングにより申請者らはプロテアソーム不全時の恒常性維持にO-GlcNAc修飾タンパク質亢進が重要であることを見出した。本研究ではO-GlcNAc修飾タンパク質亢進による恒常性維持機構の分子メカニズム解明を軸にプロテアソーム不全に起因する病態発症機構の理解や、がん治療におけるプロテアソーム阻害剤耐性細胞に対する新たな分子標的薬ターゲット・治療アプローチの創出を目指し具体的には以下の観点から計画を実施した。1: O-GlcNAc修飾タンパク質亢進による恒常性維持制御因子の探索2: 各因子が担う恒常性維持機構における具体的な分子機能の解明3: マウス個体を用いた恒常性維持制御因子の生理機能の解明これらの推進により、計画を順調に推進し論文報告をするとともに、質量分析解析によりO-GlcNAc化タンパク質の中から有力な候補因子を同定し現在プロテアソーム機能制御における分子機構の解明を進めている。新規因子の中にはさらに新たなメカニズムでプロテアソーム制御に働くものがあることも確認されつつあることから、当初の予想よりも本研究の内容を発展させていく可能性を秘めている。
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Nature Communications
巻: 12 ページ: 0
10.1038/s41467-021-27085-y