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2022 年度 研究成果報告書

老化脳に蓄積する脳障害性希少糖が認知症に及ぼす影響の解明と認知症予防戦略の構築

研究課題

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研究課題/領域番号 19K07066
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
研究機関静岡県立大学

研究代表者

南 彰  静岡県立大学, 薬学部, 講師 (80438192)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードシアル酸 / シアリダーゼ / 認知症 / 老化 / 食品
研究成果の概要

すべての哺乳動物の脳において、非ヒト型シアル酸分子種(Neu5Gc)は生合成されることはない。研究代表者はNeu5Gcのラット体内動態を分析したところ、末梢から脳へNeu5Gcが移行することを見出した(Taguchi et al., 2015)。糖鎖からシアル酸を外す酵素(シアリダーゼ)は記憶形成に不可欠であるが、Neu5Gcはこのシアリダーゼの働きを競合的に阻害する。このことから、脳に移行するNeu5Gcは認知機能に影響することが推定された。本研究において、記憶におけるNeu5Gcの機能を検討したところ、Neu5Gcは海馬依存性の記憶やシナプス可塑性に重要な役割を担うことが明らかとなった。

自由記述の分野

神経糖鎖生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

超高齢社会を迎えた本邦において、認知症の予防や改善策の構築は喫緊の課題である。近年のアミロイドを標的とした認知症治療薬の治験から、認知症対策には早期からの予防が効果的であることが分かってきた。本研究により、Neu5Gcはシナプス可塑性を減弱し、認知機能を低下させることが見出された。脳におけるNeu5Gcの蓄積を防止することにより、認知機能の改善に繋げることができると期待される。

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公開日: 2024-01-30   更新日: 2025-01-30  

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