Helicobacter cinaediの院内感染由来クローンに特異的に存在するPhosphorothioate化修飾(PT化修飾)を行うdnd遺伝子群について、欠損株を作製し研究を行った。まずSMRT法によりPT化を解析した結果、全標的モチーフのうち8.9%がPT化されていた。トランスクリプトーム解析の結果、欠損株ではDccSRやPtmGをコードする遺伝子が有意に発現減少していた。またCaco-2細胞への感染実験により、dnd遺伝子群の欠損により細胞障害性は増加することが分かった。以上の研究成果はPT化修飾がH. cinaediの環境適応および病原性発現に寄与している可能性を示すものである。
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