生体のエネルギー産生を担うミトコンドリアは、常に分裂と融合を繰り返すことで自身の品質(機能)を維持している。近年、様々な慢性疾患でミトコンドリアダイナミクスの破綻(特に、異常分裂)が報告されている。我々はこれまでにDrp1-filamin A複合体を介したミトコンドリア‐細胞骨格間相互作用がミトコンドリア異常分裂を誘導することを見出している。そこで今回、Drp1-filamin A複合体形成が様々な慢性疾患で共通する分子メカニズムとして機能しているかについて検討を行い、タバコ副流煙による心筋障害、筋萎縮性側索硬化症や1型糖尿病モデルマウスなどの疾患発症に関与していることを見出した。
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