研究課題/領域番号 |
19K07102
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
細田 隆介 札幌医科大学, 医学部, 助教 (20749428)
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研究分担者 |
堀尾 嘉幸 札幌医科大学, 医学部, 教授 (30181530) [辞退]
久野 篤史 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (30468079)
岩原 直敏 札幌医科大学, 医学部, 助教 (00613085)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 筋ジストロフィー / マイトファジー / オートファジー / SIRT1 / ミトコンドリア |
研究実績の概要 |
骨格筋特異的SIRT1ノックアウトマウスの骨格筋において、SIRT1により制御を受けるオートファジー/マイトファジー関連因子を同定するためにウエスタンブロットと定量PCR法を用いて検討した。予想に反して骨格筋特異的SIRT1ノックアウトマウスの骨格筋においてオートファジーの進行と抑制に関わる因子の発現量には変化がなかった。一方で骨格筋特異的SIRT1ノックアウトマウスの骨格筋では野生型マウスと比較してアセチル化蛋白が顕著に増加していることが示された。オートファジーの進行と抑制に関わる因子は発現量の変化だけでなくアセチル化やリン酸化などの蛋白修飾で活性制御される。そのためSIRT1活性化を介したオートファジー/マイトファジー活性化の本態はオートファジー/マイトファジー進行因子と抑制因子の発現量の増減ではなく、脱アセチル化を介した蛋白修飾の変化によるものである可能性が示唆された。そこで筋ジストロフィーモデル動物であるmdxマウスの骨格筋においてSIRT1活性化を介した蛋白修飾によって核内に移行して活性化するオートファジー関連因子であるTFEBの細胞内局在の変化を免疫蛍光染色で評価した。結果としてmdxマウスの骨格筋ではTFEBの細胞内局在が有意に減少することが示された。今後はSIRT1の活性化がmdxマウスにおいてTFEBの局在を核内に移行するのかどうかを検討する。加えて骨格筋特異的SIRT1ノックアウトマウスにおいてTFEBの局在が核外に移行しているのどうかを検討することで、SIRT1活性化によるマイトファジ―促進メカニズムを明らかとして、マイトファジーを標的とした筋ジストロフィーの治療法開発を目指す。
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