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2022 年度 研究成果報告書

慢性掻痒の神経伝達機構における炎症性因子の役割解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K07111
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47040:薬理学関連
研究機関関西医療大学

研究代表者

深澤 洋滋  関西医療大学, 保健医療学部, 教授 (70336882)

研究分担者 木口 倫一  和歌山県立医科大学, 薬学部, 准教授 (90433341)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード掻痒 / ガストリン放出ペプチド / DREADD / 脊髄 / 乾癬 / 接触性皮膚炎 / 性差 / AMPA
研究成果の概要

本研究により、慢性掻痒モデルマウスの引っ掻き行動の発現には、雌雄の区別なく脊髄後角でのGRP-GRPRシステムが重要な役割を果たすことが明らかとなった。また、痒み情報の中枢への伝達にはGRPR陽性ニューロンの活性化が中心的な役割を果たし、その活性化にはGRPとグルタミン酸の協調的な遊離が関与することが示唆された。さらに、GRP産生ニューロンの局在を化学遺伝学的手法であるDREADDシステムにより検討したところ、GRP産生ニューロンは脊髄後角と脳の顔面神経核に局在し、そのニューロンの活性化が引っ掻き行動の発現に重要であることが明らかとなった。

自由記述の分野

神経薬理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

GRPの生理的条件下での痒みへの役割が報告されて以降、痒みに関する神経科学研究では種々の神経ペプチドの役割の解明に焦点が当てられてきた。本研究ではげっ歯類においてGRPおよびグルタミン酸がGRPR陽性ニューロンの興奮に関与すること、脊髄後角での介在ニューロンからのGRPの遊離によるGRPR陽性ニューロンの興奮が、痒み伝達に重要であることを明らかにした。本研究が注目するGRPR陽性ニューロンは、げっ歯類から霊長類まで普遍的にその生理的機能が保存されていることから、本研究成果はヒトの慢性掻痒の病態分子基盤の解明に基礎的な知見を提供するとともに、新規治療法の確立に寄与することが期待できる。

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公開日: 2024-01-30  

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