研究課題/領域番号 |
19K07121
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
早田 敦子 大阪大学, 大学院歯学研究科, 准教授 (70390812)
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研究分担者 |
橋本 均 大阪大学, 大学院薬学研究科, 教授 (30240849)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | PACAP / 精神疾患 / ストレス |
研究成果の概要 |
本研究は、新規に開発された非ペプチドで低分子のPACAP受容体のアンタゴニストが、不安やうつ病などのストレス関連性精神疾患の新たな治療薬になりうる可能性について、ストレス負荷したマウスに行動薬理学的実験などを実施することで、検討を行った。 その結果、低分子PACAP受容のアンタゴニストは、急性時の精神的ストレス負荷により生じた不安様行動の増加を抑制すること、慢性的な精神的ストレス負荷により生じた不安様行動やうつ様行動を抑制すること、記憶障害を改善することが明らかになった。また、うつ様行動に対しては、単回投与にて即効性かつ持続的な改善効果を示すことが明らかになった。
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自由記述の分野 |
神経分子薬理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、治療満足度や寛解率が十分ではないうつ病や不安障害などの精神疾患の既存薬とは異なる作用機序をもつPACAP受容体アンタゴニストが、単回投与することで即効性かつ持続的な抗うつ・抗不安作用や記憶障害の改善を示すものである。このことは、本拮抗薬が不安障害・うつ病に対して、安全で有効な新規治療薬の候補となることを示している。また、本研究の成果は、ストレス関連性精神疾患の病態解明や、さらなる治療薬の開発の手がかりを得ることにも繋がるものであり、その学術的意義は極めて高いと考えられる。
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