研究課題
メガダイバーシティセンターと呼ばれる生物資源の豊富な熱帯資源国の多様な植物資源を利用することで、特異な環骨格を有する多環状含窒素骨格を有する機能性分子を探索した。特に、抗原虫活性(抗マラリア活性)を有する多環状化合物の探索を指向し、未利用植物資源の抽出物ライブラリーを用いて検討したところ、Tabernaemontana divaricata に注目した。T. divaricata 樹皮を抽出、精製し、抗マラリア活性を示す新規三量体モノテルペンインドールアルカロイド(divaricamine A)を単離した。Divaricamine Aの構造は各種二次元 NMRの解析により推定し、立体配置はスペクトル解析とTD-DFTによるCD計算を行い、理論計算値と実測値を比較することにより明らかにした。一方、Walsura chrysogyne のエキスも抗マラリア活性を示し、8種の新規リモノイド、Walsogynes H-Oを単離した。また、Chisocheton ceramicus よりトリテルペントリマー、bismoronic ceramicine を、Calophyllum scriblitifolium より新規クマリン類を発見し、いずれも抗マラリア活性を示すことを見出した。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件)
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