今後の研究の推進方策 |
本年度は、関節炎組織中及び血中JAK及びJAKに関連する生体内因子の日周リズム解析およびRAモデルマウスを対象としたJAK阻害剤の時間薬理学的検討を実施する。SKGマウスを対象に、感作後早期、中期、後期に9:00, 13:00, 17:00, 21:00, 1:00, 5:00の6時点に採血及び脾臓、炎症部位などの各組織の摘出を行う。採取したサンプルから、血中CRPやサイトカイン濃度、JAK及び時計遺伝子などのタンパク質や遺伝子発現量を測定する。また、1:00, 5:00, 9:00, 13:00, 17:00, 21:00の6時点のいずれかに最大2ヶ月JAK阻害薬を反復投与し、関節炎抑制効果及び副作用について評価する。関節炎スコア(Mengらの評価方法に準拠;Arthritis Rheum. 50: 2695, 2004)、関節腫脹(足容積測定装置)、炎症関連指標としてSAA, CRP(ELISA)、炎症性サイトカイン(Bio-plex)、RA関連指標としてリウマトイド因子、IgG-RF、II型コラーゲン(ELISA)、時間生物学関連指標として時計遺伝子および時計関連遺伝子(RT-PCR, ウェスタンブロット)を測定する。 これらのデータを総合して、JAK阻害剤における時間薬物療法の有効性と、その有効性に起因する生体リズム因子の同定を試みる。
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