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2021 年度 実績報告書

遺伝子プロファイルと血中濃度解析を活用した抗EGFR抗体薬の治療抵抗性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K07163
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

須野 学  和歌山県立医科大学, 薬学部, 教授 (20621189)

研究分担者 永坂 岳司  川崎医科大学, 医学部, 准教授 (30452569)
松本 准  岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (60709012)
母里 淑子  埼玉医科大学, 医学部, 講師 (70708081)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードパニツムマブ / セツキシマブ / 抗EGFR抗体薬 / 薬物体内動態 / 副作用 / 遺伝子プロファイル
研究実績の概要

抗EGFR抗体薬の獲得耐性の発現率やパターン,奏功率や副作用などの治療経過情報と抗体医薬品血中濃度の関連性を評価し,抗体薬の投与量の個別化を検討することを目標として取り組んでいる。令和3年度は,抗PD-1抗体薬であるペムブロリズマブ(PD-1を標的とするヒト化IgG4モノクローナル抗体)のサンドウィッチELISA法を用いた測定法を開発し、ペムブロリズマブPEM血中濃度と効果および有害事象の関連性を明らかにすることを目的とした。ペムブロリズマブでは,y=(-26.8-17700)/{1+(x/30.3)^1.16 }+17700 , y=0.999のシグモイド型の検量線を得た。これら検量線の直線範囲に添付文書上に記載のある血中濃度域を含んでいた。この測定法においては他の抗体医薬品ベバシズマブ,パニツムマブ,ニボルマブとの交差反応も認められず,臨床サンプル測定に適した測定法であることを確認した。この測定法の臨床応用では,ペムブロリズマブ投与患者血液サンプル(投与後21日目,42日目)のサンプルを測定し17.8- 33.6 μg/mLの範囲での推移していることを観察した。ペムブロリズマブの有害事象の一つである下痢については,下痢が発現した患者群では,下痢が発現しなかった患者群と比較してペムブロリズマブトラフ血中濃度が有意に高く (33.3 mg/mL vs. 27.8 mg/mL, P < 0.05) ,ぺムブロリズマブトラフ血中濃度が30 μg/mLを超えた患者において,補液が必要な重度の下痢が発現し,血中濃度が高いほどその重症度が高くなる傾向にあった.ペムブロリズマブ血中濃度の上昇および高濃度持続することは、下痢の発現および重症度上昇のリスクに繋がると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Pembrolizumab血中濃度測定法の開発と臨床応用2022

    • 著者名/発表者名
      須野学、米田 紗英、松原和夫
    • 学会等名
      日本薬学会第142年会
  • [学会発表] Cetuximab血中濃度測定法の開発と臨床応用2021

    • 著者名/発表者名
      須野学,米田紗英,渡辺紗羅,中村美沙樹、Chuang Victor、 永沢岳司
    • 学会等名
      日本薬学会第140年会

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公開日: 2022-12-28  

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