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2019 年度 実施状況報告書

発熱性好中球減少症時の抗菌薬適正使用と予後改善を志向した新規バイオマーカーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K07167
研究機関大分大学

研究代表者

伊東 弘樹  大分大学, 医学部, 教授 (50420641)

研究分担者 田中 遼大  大分大学, 医学部, 副薬剤部長 (30781736)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードMR-proADM / 発熱性好中球減少症 / 血液悪性腫瘍
研究実績の概要

本研究では、血液悪性腫瘍患者における発熱性好中球減少症に対して感染症を鑑別でき、かつ予後を予測できる新規バイオマーカーとしてのmid-regional pro-adrenomedullin(MR-proADM)の有用性を検討することを目的としている。令和元年度の研究実績は以下のとおりである。
MR-proADMは生体内で低濃度であること、分子量5000程度の比較的大きな物質であることから、測定に高い感度を要するため、その測定には免疫学的測定法が広く用いられている。しかし、一般的に免疫学的測定法では、免疫学的類似物との交差反応による特異度の低下などが測定に影響を及ぼし、正確な測定が行えていないことが懸念される。そのため精度、選択性ともに優れる測定法として、超高速高分離液体クロマトグラフ-タンデム型質量分析 (UPLC-MS/MS) を用いた測定系を確立した。サンプルの前処理には手技の簡便性、夾雑物の除去率を考慮し除タンパク法および固相抽出法を選択した。確立したUPLC-MS/MS法での測定の分析単位内、分析単位間のQuality controlの正確度はそれぞれ -0.69% ~ 8.05%、1.72% ~ 5.74% であった。また血漿からの回収率は89.7% ~ 93.0%、matrix effectは 127.0% ~ 135.9%であった。定量下限値は0.4 ng/mLであり既存の免疫学的測定法と同程度の測定感度であった。またUPLC-MS/MS法で測定した血漿MR-proADM濃度と免疫学的測定法による濃度との間に強い相関性が認められた (r2 = 0.6167, p < 0.001)。以上より、UPLC-MS/MSを用いた血漿中MR-proADM濃度の測定系が確立された。現在、大分大学倫理委員会による承認を受け、患者リクルートを開始している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

UPLC-MS/MSを用いた血漿中MR-proADM濃度の高感度かつ特異度の高い定量法が確立し、臨床応用可能であることが明らかとなったため。また、共同研究先である血液内科学講座との詳細な打ち合わせも完了し、大分大学医学部倫理委員会による承認を受け、患者リクルートを開始できているため。

今後の研究の推進方策

まずは、血液悪性腫瘍患者における発熱性好中球減少症発症後の血漿中MR-proADM濃度の推移に関する検討を行うための症例のリクルートを完了する。目標が20例であるため、令和2年度中に達成できると予想される。他の感染症に関するバイオマーカーの推移との比較を行い、論文化を検討する予定である。

次年度使用額が生じた理由

MR-proADMの測定が当初の予定よりやや遅れており、購入した消耗物品が当初の予定より少なくなり、次年度使用額が生じた。その費用を用いてMR-proADM標品、内標準物質、96 well固相抽出用MCX μElution plate、移動相用有機溶媒を購入する。また、令和2年度の結果について、論文投稿費および学会発表による旅費に使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Sensitive and selective quantification of mid-regional proadrenomedullin in human plasma using ultra-performance liquid chromatography coupled with tandem mass spectrometry.2020

    • 著者名/発表者名
      Iwao M, Suzuki Y, Tanaka R, Koyama T, Ozaki E, Nakata T, Aoki K, Fukuda A, Sato Y, Kuriyama N, Fukunaga N, Sato F, Katagiri F, Ohno K, Shibata H, Mimata H, Itoh H.
    • 雑誌名

      J Pharm Biomed Anal

      巻: 183 ページ: 113168

    • DOI

      10.1016/j.jpba.2020.113168.

    • 査読あり
  • [学会発表] 血圧コントロール不良な慢性腎不全患者におけるMR-proADM濃度と降圧治療抵抗性との関連性に関する検討2019

    • 著者名/発表者名
      岩男元志、田中遼大、鈴木陽介、中田健、佐藤雄己、青木宏平、福田顕弘、福長直也、柴田洋孝、伊東弘樹
    • 学会等名
      第40回日本臨床薬理学会学術総会

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公開日: 2021-01-27  

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