本研究において開発した多糖類コーティングによる核酸搭載技術は、生体内で安定性の高いアニオン性ナノバブルへ負電荷を有する核酸を搭載可能なものであり、全身投与を介した核酸治療において、標的組織や核酸の配列によらず応用可能な汎用性の高い技術と言える。また、ミキシングによるサイズ制御は、脳梗塞のみならず、微小血管を有する虚血性疾患、がんなどの核酸治療においても、標的エリアへの到達性を高める重要な技術である。本ナノバブルは超音波造影能も有していることから、これら技術の融合により、中枢神経系疾患を含め種々の疾患へ応用可能な超音波診断治療システムの構築へ繋がることから、大きな意義があると考えられる。
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