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2020 年度 実施状況報告書

新規パーキンソン病神経保護薬meloxicam誘導体の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K07186
研究機関旭川医科大学

研究代表者

田崎 嘉一  旭川医科大学, 医学部, 教授 (60374807)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードパーキンソン病進行抑制薬 / meloxicam誘導体 / Akt / 細胞死抑制
研究実績の概要

本年度はコロナ禍の影響で、本学での動物実験の実施が一時的に禁止されたことと動物舎の改装・移転の影響で実験環境が整わず、実質的に1度しか薬効評価の動物実験ができなかった。薬効評価の動物実験では、これまでに効果のあった2化合物の3㎎/㎏ bidでの評価に関し再現性を確認した。行動実験、ドパミン神経細胞生存の指標のTyrosine Hydroxylase(TH)量のうち中脳(黒質を含む)において有効性を示したが、ドパミン神経投射先の線条体ではその効果が見られなかった。中脳および線条体のドパミン量においても化合物の効果は見られなかった。今後さらに効果の高い化合物で本動物モデルにおける細胞死抑制効果を検証する。脳切片の組織評価においては染色が十分に行えず評価ができなかった。個体ごとには化合物投与群で有効な個体があり、薬効としては期待できると考えられた。同じ個体からの切片は保存してあるので、染色をもう一度行い再評価を行う予定である。新規化合物の細胞系での薬効評価と血中濃度および脳内濃度を測定する体内動態実験においては、新規に評価する化合物が無くほとんど実験できなかった。その理由として、共同研究先であり化合物提供元の慶應義塾大学薬学部で学生登校が禁止されるという事態となり化合物合成がほとんど進まなかった。この影響を受けて新規化合物の評価はできなくなった。今後の体内動態を本学で測定するために、LC-MSを用いたメロキシカム誘導体の測定系の構築を開始した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本学の動物実験施設の使用ができなかったこと、環境が整うのに時間がかかったこと、新規の化合物の提供がほぼなかったことが最大の原因である。コロナ禍の特殊な状況であるため改善する手段はなかった。

今後の研究の推進方策

引き続き薬効評価を続けていく。これまでの計画にあったように、薬効評価は、組織評価も行い細胞死抑制効果の検証を行う。また一般毒性として肝腎の臓器重量や血液検査、組織評価も並行して行っていく。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍における大学の新規実験停止の方針により残額が生じた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2019

すべて 学会発表 (1件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)

  • [学会発表] 抗パーキンソン病薬を目指した新規オキシカムA環芳香族複素環アナログの創製2021

    • 著者名/発表者名
      鶴岡 航太朗、小町 元輝、鈴木 啓太、高橋 恭子、中村 成夫、大江 知之、大久保 知子、眞鍋 貴行、田﨑 嘉一、増野 匡彦
    • 学会等名
      日本薬学会第141年会(広島)
  • [産業財産権] PCT2019

    • 発明者名
      田崎嘉一、増野匡彦、大江知之、高橋恭子
    • 権利者名
      田崎嘉一、増野匡彦、大江知之、高橋恭子
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2019-014281
    • 外国

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公開日: 2021-12-27  

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