抗不整脈薬アミオダロンの血清中濃度と血清脂質濃度の関係、および血清リポタンパク質へのアミオダロン分布におよぼす高脂血症の影響について調査した。アミオダロン内服患者において、血清中アミオダロン濃度は血清トリグリセリド(TG)値と正の相関関係にあり、高TG値の患者では正常患者と比較して高い濃度を示していた。高TG値の患者における血清中アミオダロン濃度の増加は、低密度リポ蛋白(LDL)/超低密度リポ蛋白(VLDL)分画へのアミオダロン分布の増加と関連していた。アミオダロンのLDL/VLDLへの分布およびそこからの組織移行を考慮することがアミオダロンの副作用モニタリング法の構築に役立つ可能性がある。
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