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2022 年度 実施状況報告書

リアルワールドデータを用いたバイオシミラーの臨床的同等性評価と影響因子の分析

研究課題

研究課題/領域番号 19K07210
研究機関国立医薬品食品衛生研究所

研究代表者

佐井 君江  国立医薬品食品衛生研究所, 医薬安全科学部, 室長 (20195960)

研究分担者 佐藤 嗣道  東京理科大学, 薬学部薬学科, 准教授 (50305950)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードバイオシミラー / リアルワールドデータ / 抗TNFα抗体
研究実績の概要

【目的】本研究は、リアルワールドデータを用いて、バイオシミラー(BS)の先行品との臨床的同等性の評価、ならびに同等性に影響する要因について分析・考察することを目的とする。令和4年度は、ナショナルデータベース(NDB)オープンデータを用いてインフリキシマブ(IFX)の先行品とBSの処方動向を調査した。【方法】NDBオープンデータ(2014年度~2020年度)を用いて、IFX製剤の処方総数を基に、年次ごとのBSの処方数割合、性別、年齢層別の処方実態を調査した。【結果】全国規模でのIFX処方総数の推移を解析した結果、IFX製剤全体に対するBS製剤の処方総数の割合は、2017年度は5%であったが、その後徐々に増加し、2020年度は20%であった。先行品ならびにBS製剤の処方数の割合は、男性はそれぞれ61%及び64%、女性はそれぞれ39%及び36%であった。年齢層別では、先行品ならびにBS製剤ともに、男性は40歳代(約26%)、女性は60歳代(約21%)の割合が最も高かった。【考察】今回の全国規模の処方動向の調査から、IFXのBSの使用割合は、年々増加の傾向にあり、性別、年齢層別の処方動向も先行品と同様の傾向であったが、なおも十分な普及には至っていないことが明らかとなった。今後、さらにリアルワールドデータを用いて、処方継続期間や副作用発現動向について、先行品とBSとの比較解析を行い、臨床的な同等性について評価を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

令和2年度からの新型コロナウイルス感染症対策の緊急業務は令和3年度に一旦終了したが、令和4年度より新たなコロナ対策関連の業務が開始されたことに伴い、計画の実施に遅れが生じた。そのため、今年度はNDBを用いる本解析に取り組むことは出来なかったが、NDBオープンデータを用いて、全国的な処方実態の動向を調査した。

今後の研究の推進方策

令和5年度もコロナ対策関連の業務が継続しているが、状況により計画を見直しながら、NDBによる解析を開始する予定である。なお、NDBオープンデータを用いた予備知見では、BSの処方割合は低い傾向にあったことから、実際に利用するNDBの抽出データにおいて、統計的な解析が困難と考えられる項目については、省略・変更する可能性がある。また、必要に応じて、研究用データベースを用いて、解析条件、背景要因探索も検討する。

次年度使用額が生じた理由

令和4年度も新型コロナウイルス感染症の影響により出張の中止があり、使用額が変更となったため、次年度の調査研究費に使用することとした。次年度は、研究打合せや学会等への参加費、関連研究の文献調査や、公開データを用いた解析に係る人件費に使用する予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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