研究課題
心不全患者におけるカルベジロール(以下、本薬剤)の投与は、最小用量(2.5㎎/day)から開始し、慎重な観察の下、患者の忍容性に応じて、漸増投与がなされる。承認されている本薬剤の最大投与量は、日本では20mg/dayであるが、米国は100㎎/dayとなっている。本研究では、日本人患者における低用量投与が十分な効果を得ることができているかについて調査するため、20mg/day以上(以下、高用量)が投与可能な米国在住のアジア系アメリカ人を比較対象として観察研究を実施した。更に、高用量が投与可能なアジア系アメリカ人における本薬剤に対する忍容性についても調査を実施し、それらの結果について、論文投稿を行った。またこれらの結果を基に、β受容体選択的阻害薬であるビソプロロールによる心不全治療を受けている患者を対象とするなど、患者背景の違いによって惹起されるβ受容体阻害薬による心不全治療効果及び安全性への影響を調査するため観察研究を継続するためのデータ収集を行った。
4: 遅れている
コロナの影響により、国際共同研究の進捗に遅れが生じてしまったため。
現在までの結果に基づき、患者特性に応じたβ受容体遮断薬の反応性の違いについて更なる調査を行い、日本人心不全患者に対するβ受容体遮断薬の適切投与量の提案に向けたエビデンス構築を行う。
研究継続しているため。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)
PLoS One
巻: 19 (3) ページ: e0299510.
10.1371/journal.pone.0299510. eCollection 2024.