研究課題/領域番号 |
19K07224
|
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
中村 克徳 琉球大学, 医学部附属病院, 教授 (20361363)
|
研究分担者 |
益崎 裕章 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00291899)
安藤 雄一 名古屋大学, 医学部附属病院, 教授 (10360083)
松永 民秀 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (40209581)
莚田 泰誠 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (40392146)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | バイオ医薬品 / 副作用 / インフュージョンリアクション / FcRn 遺伝的多型 / サイトカイン放出症候群 |
研究実績の概要 |
2019 年度に実施した研究の成果 【意義】抗体医薬の動態に関与する抗体医薬の生体内輸送タンパクは、研究が始まったばかりで、特に抗体医薬の血中半減期に関与する細胞内輸送タンパク遺伝的多型の影響は十分に検討されていない。「研究の目的」本研究では、何がバイオ医薬品による副作用の原因となるのか、バイオ医薬品の副作用軽減に用いる併用薬は何が最適なのかを明らかにする。 【具体的内容】バイオ医薬品の一種であるリツキシマブのインフュージョンリアクションの発生頻度と、FcRn 遺伝的多型との相関を解析する。この手段として、FcRn 遺伝的多型迅速診断法を開発する。モノクローナル抗体医薬の投与速度を遅くすることや副腎皮質ステロイド剤の追加投与、抗ヒスタミン薬と解熱鎮痛剤のうち、患者に薬剤アレルギーのあるものの代わりに副腎皮質ステロイド剤の投与をすることでコントロールされている。しかし、併用薬によるインフュージョンリアクション発現の程度の差については、十分に明らかになっていないため、最適な併用薬剤を検討する。 【今後の研究の展開に関する計画】バイオシミラーの導入前後での先行バイオ医薬品との臨床検査値的な違いを明らかにすることも検討したい。現状では、バイオシミラーの切り替えが律速になる可能性が高いことから、既にバイオシミラーを導入している近隣施設との比較検討も考慮したい。検討項目としては、バイオシミラーでは先行バイオ医薬品との免疫原性等の差異にも注意する必要があるため、有効性・安全性に関する臨床検査値のカルテ調査を行う。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
【進捗状況】 本研究は、おおむね順調に進展している。ただし、現在は、新型コロナ対策として研究打ち合わせ、研究実施、研究発表の機会が全て失われている。今後の推進方策に従い、出来る限り研究を進めていく予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
今後の推進方策 【研究計画の変更あるいは研究を遂行する上での課題】 現在は、新型コロナ対策として研究打ち合わせ、研究実施、研究発表の機会が全て失われている。そこで、研究セミナーに関しては、遠隔会議システムを用いて実施することとしている。大学の研究施設には、現在のところ当分立ち入り禁止となっているため、現在までのデータを吟味して、可能なものは英文誌への投稿を目標に論文化している。学会発表についても、web参加が可能なものに演題を出していくよう検討したい。主以下の項目に取り組んでいる。1)併用薬によるインフュージョンリアクション発現の程度の差、2)FcRn 遺伝的多型迅速診断法を開発、3)リツキシマブのインフュージョンリアクションの発生頻度と FcRn 遺伝的多型との相関解析、4)バイオシミラーの導入前後での先行バイオ医薬品との臨床検査値的な差の有無の解析。
|
次年度使用額が生じた理由 |
分担研究者において2019年度に使用残額(7500円)があり、次年度使用額が生じた。 翌年度分として請求した助成金と合わせた使用計画については、当該分担研究者と相談の上適切に使用するように計画している。
|