本研究では、セマフォリン(特にSema3G)の神経発生における機能解析を主に行った。セマフォリンはアレルギーや自己免疫疾患、骨代謝疾患、神経変性・精神疾患、不整脈、がんの発生等の種々の疾患に関与していることが最近報告されてきており、セマフォリンは疾患の「鍵分子」と考え始められている。本研究は最終的に神経・精神疾患(主に海馬系)や運動機能障害(主に小脳系)等の診断・創薬・治療に有益な成果を目指している。だが、セマフォリンは多彩で重要な生物活性を持つので、本研究により新しい機能が解明され、神経疾患のみならず他の疾患・疾病の創薬・治療に繋がる役立つ成果が得られることも期待できる。
|