研究課題
本研究は食虫目実験動物スンクスの天然抗肥満・抗内臓脂肪蓄積の特性を利用して、腸内細菌叢と肥満との関連から、肥満マウスに高脂肪食を与え、その腸内細菌叢(糞)をスンクスに移植する実験を行った結果、スンクスの体重、血糖値の変化がなかったことが分かった。移植後の腸内細菌叢の変化について16SrRNAからの同定法、次世代DNAシーケエンサー(NGS)解析法などの解析した結果、ドナーからの腸内フローラがレシピエントのスンクスの腸内環境に定着されなかった。しかもレシピエントの本来の腸内フローラとは異なる腸内フローラが現れたことが分かった。更に、移植実験の前にレシピエントの腸内環境をできるだけクリアするため、複数の抗生剤を投与したが、その投与は本実験の結果に影響が与えられたことと推測された。
2: おおむね順調に進展している
研究の進み具合について概ねその通り進んでいたが、予想外の結果が出てきた。
来年度(2022年度)は最終年度として、データの更なる解析に集中し、学会における情報交換・情報収集する予定である。移植する前の抗生剤の投与について、種類、投与量および投与期間の再検討が必要であり、更なる実験が必要である。
コロナ禍の影響で、一部の実験と国内情報収集の実施は滞っており、次年度にそれらを完結するため、確認実験の追加、学会の発表と論文の投稿に経費を使用する予定であります。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (3件)
J Reprod Immunol
巻: Jun;145 ページ: 145:103318
10.1016/j.jri.2021.103318.