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2019 年度 実施状況報告書

2分子のカルモジュリンによるCav1.2チャネル不活性化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K07303
研究機関鹿児島大学

研究代表者

蓑部 悦子  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (00448581)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードCav1.2チャネル / カルモジュリン / カルシウムチャネル / 不活性化 / Caイオン / パッチクランプ法 / プルダウン法
研究実績の概要

Cav1.2 チャネルは、細胞内Caイオンの濃度調節を行う。チャネルの活性化と不活性化にはカルモジュリンの作用が不可欠であることは明らかであるが、その分子機序については各論があり、統一されたモデルは提示されていない。
我々は、パッチクランプ法やプルダウン法を用いて、Cav1.2チャネルに対するカルモジュリンの作用と結合部位との相関を調べてきた。その結果からは、カルモジュリンはチャネルにダイナミックな結合をしていること、細胞内Caイオン濃度の上昇に従って、その親和性を上げること、その結合部位はチャネルのアミノ(N)末端とカルボキシル(C)末端にあることが示唆された。
また、チャネルの不活性化には、2パターンがあり、1分子のカルモジュリンがチャネルのN末端部とC末端部それぞれに架橋するように結合する様式と、2分子のカルモジュリンが同時にチャネルのC末端部に結合するというモデルを提唱した。
このモデルを検証するために、1分子のカルモジュリンをチャネルのC末端部に繋いだチャネル変異体と更にそのN末端部位を欠損したチャネル変異体を作成し、パッチクランプ法を用いて、チャネルの不活性化を比較した。
また、チャネルのN末端部とC末端部のペプチドを作成し、カルモジュリンを併せた3つのペプチド間での結合実験を、プルダウン法を用いて検討した。
これまでに得られたデータから、チャネルの不活性化には2パターンあるという我々のモデルが支持された。さらに、2つのチャネル不活性化の様式が生理的に存在するとして、どちらが有意であるかを検討する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

電気生理学実験に用いるプラスミドの調整に時間を要した。結合実験に用いるペプチド作成の方法検討に時間を要した。

今後の研究の推進方策

パッチクランプ法で得られた結果を解析し、不足したデータを取得する。結合実験に用いるペプチドを作成する上で生じた問題を解決し、計画されているプルダウン実験を行う。

次年度使用額が生じた理由

3月に参加を予定していた学会が開催中止(誌上開催)となったため、予定していた旅費が残った。残額は5月以降に予定しているペプチドの作成にかかる費用に充てる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Purification of insoluble GST-fused and GST-cleaved Cav1.2 channel fragment by denaturation and renaturation2019

    • 著者名/発表者名
      Qinghua Gao, Etsuko Minobe, Masaki Kameyama, Jianjun Xu
    • 雑誌名

      Protein expression and purification

      巻: 160 ページ: 7-10

    • DOI

      10.1016/j.pep.2019.03.013

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Ca2+ dependent inactivation of Cav1.2 channel induced by two molecules of calmodulin2020

    • 著者名/発表者名
      Etsuko Minobe, Jianjun Xu, Masayuki X Mori, Masaki Kameyama
    • 学会等名
      第97回日本生理学会大会
  • [学会発表] 心筋の電位依存性Ca2+チャネル(Cav1.2)のCa2+依存性不活性化の構造シミュレーション2019

    • 著者名/発表者名
      亀山 正樹、蓑部 悦子、徐 建軍、高 青華
    • 学会等名
      第70回西日本生理学会
  • [備考] 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科研究室紹介

    • URL

      https://www2.kufm.kagoshima-u.ac.jp/field/advanced-therapeutics/f101/02.html

  • [備考] 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科神経筋生理学教室ホームページ

    • URL

      http://www.kufm.kagoshima-u.ac.jp/~physiol2/index.html

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公開日: 2021-01-27  

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