研究課題/領域番号 |
19K07313
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
山崎 大樹 国立医薬品食品衛生研究所, 薬理部, 室長 (40467428)
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研究分担者 |
山村 寿男 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (80398362)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | TRICチャネル / 心臓 / 小胞体 |
研究実績の概要 |
心臓特異的TRIC-B欠損マウスの作製は完了しているが、タモキシフェンの投与による心臓特異的にTRIC-Bが欠損する条件が決まっておらず、その条件検討を行った。最初に8週齢の段階でタモキシフェンの投与を行ったが、遺伝子レベルでは90%程度減少したが、タンパクレベルでは半分程度までしか減少しなかったことからより早期の段階でタモキシフェンの投与を行った方が良いと判断し、4週齢あるいは胎児期でのタモキシフェン投与を実施した。4週齢でのタモキシフェン投与は大きな効果がなく、50%以上のTRIC-Bのタンパクレベルの減少には至らなかった。現在、妊娠マウスにタモキシフェンを投与して、生まれてくる仔において心臓特異的にTRIC-Bが欠損するかを確認しているところである。 マウスの方が計画通りに進まなかった場合の対応として、マウスTRIC-B欠損ES細胞の培養および心臓への分化誘導を開始した。野生型1株およびTRIC-B欠損ES細胞2株を用いて心臓への分化誘導を行った結果、TRIC-B欠損細胞において心臓への分化誘導が若干遅延する予備的結果が得られた。今後、誘導開始から拍動を開始する日数や拍動するコロニーの割合などの定量的なデータの取得を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
タモキシフェン投与条件が定まっておらず、実験を開始するに至っていないため遅れているとの判断をした。
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今後の研究の推進方策 |
今年度の早い段階でタモキシフェン投与の条件を固め、実験を開始する。また、飼育スペースを拡大させるなどして、多くのマウスを同時期に実験に用いることができるようにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
タモキシフェンの投与条件が定まらなかったことから、消耗品やその他実験に使用する物品の購入をする必要がなかったために、使用額に差が生じた。次年度は早期にタモキシフェン投与条件を定め、マウスの飼育スペースの拡大などにより研究の加速につなげたい。
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