本研究では心臓特異的なTRIC-B-KO(cKO)マウスを作製し、心臓におけるTRIC-Bの機能を検討した。cKOマウスは生後30~60週で死亡することがわかった。12~40週齢で種々の解析を実施したところ、12週齢以上で血中トロポニン濃度が有意に高く、また20週齢以上で著しい心筋線維化を示し、30週齢以上で心重量が増加した。さらに、40週齢で体重の減少、心筋細胞の変性、心房血栓を示した。心収縮機能を心エコー計測で調べたところ、30週齢以降で心機能の低下が観察された。以上の結果は、12週齢の段階ですでにcKO心筋細胞において何らかの異常が生じているものと考えられる。
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