本研究では、HLA遺伝子等とりわけ高多型で従来の解析手法の適用が難しい領域でも、高品質にゲノム情報を測定する技術を開発した。次に抽出情報を基に、希少難治性疾患の発症に関わる変異の同定技術を開発した。開発手法により、HTLV-1 関連脊髄症とIgG4関連疾患において発症と大きく関わるHLA-DRB1上のアミノ酸同定に成功した。HTLV-1 関連脊髄症ではウイルスゲノム情報を含めた発症リスク予測法も開発した。さらに、人工知能技術を用いて、ゲノム情報、臨床情報、データベース、文献情報等を統合解析することで、ゲノム情報のみの解析が困難であった低頻度の原因遺伝子の同定技術や疾患を分類する手法を開発した。
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