活動期の顕微鏡的多発血管炎(MPA)患者の血清で増加するアポリポ蛋白A-IのC末端13アミノ酸残基のペプチド・AC13について、内部標準を用いた質量分析による濃度定量系を構築した。MPAの血清AC13濃度は、多発血管炎性肉芽腫症、関節リウマチ及び健常に比し有意に高値を示した。定量した血清AC13濃度はCRPと有意な強い正の相関を示し、AC13のMPA炎症病態への関与が考えられた。また、血清AC13濃度のcompetitive ELISA測定を目的として、抗AC13モノクローナル抗体を作製した。本研究で構築したAC13定量系は、MPAを近縁疾患から鑑別可能な臨床検査法となることが期待される。
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