研究課題/領域番号 |
19K07422
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 (2021) 慶應義塾大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
下田 将之 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (70383734)
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研究分担者 |
西村 知泰 慶應義塾大学, 保健管理センター(日吉), 講師 (90348649)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | がん微小環境 / ヒアルロン酸代謝 / 線維芽細胞 / 免疫細胞 |
研究成果の概要 |
本研究では、HYBIDによるヒアルロン酸代謝とがん微小環境との関連に関して解析を行った。Hybid遺伝子欠損マウスを用いた腫瘍移植モデルでは、野生型マウスと比較し腫瘍形成能に変化が見られるとともに、限界希釈法を用いた腫瘍移植実験においても腫瘍形成能に違いが認められた。また、組織学的に腫瘍周囲にヒアルロン酸沈着増加が認められ、Hybid遺伝子欠損間質細胞の培養上清中には、野生型間質細胞と比べて、より高分子化したヒアルロン酸の貯留が見られることが明らかとなった。以上の結果から、間質細胞由来HYBIDはヒアルロン酸分解を介して腫瘍形成に関与している可能性が示唆される。
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自由記述の分野 |
病理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高分子ヒアルロン酸は実用化に成功した細胞外マトリックスの一つであるが、その生体内での詳細な代謝機構は未だ解明されていない。生理的・病的状態において多岐にわたる作用を発揮することが推測されるHYBIDによるヒアルロン酸分解系機構の解明は、様々な疾患の治療や予防に役立つ可能性があると考えられる。本研究成果は、ヒアルロン酸分解制御に基づくがんに対する治療法開発の基礎的データとなりうる可能性があると考えている。
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