研究成果の概要 |
福島第一原発事故後の若年発症甲状腺癌の形態学的解析では,乳頭状構造を主とする古典的乳頭癌が多くBRAF点突然変異を主としていた(Cancer Sci 2019)。さらにチェルノブイリ事故関連若年発症甲状腺癌, ウクライナ自然発症性甲状腺癌, 本邦の自然発症性甲状腺癌, 福島県の若年発症症例, 合計748症例(ウクライナ410, 日本338)の病理学的特徴を年齢階層毎の解析を行った。チェルノブイリ小児症例では充実性成分が多く, 侵襲性が高度であった。本邦症例群間では形態学的には大きな差は認めなかったが, 福島症例では男女比が1:1に近く, 平均腫瘍径が小さかった (Thyroid 2021)。
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