自己免疫疾患の多くに、IL-17産生性ヘルパーT細胞(Th17)が関与するが、なぜ、Th17が自己免疫の主要なリンパ球であるのか、また、Th17が他のヘルパーT細胞に比べて、体内で長期生存するのかは知られていない。本研究の結果、① 自己反応性Th17は、内在性のT細胞が減少した、いわゆるlymphopeniaの状態でもっとも良く生存する事、 ② lymphopeniaにおいては、自己反応性T細胞の増殖を伴う数の維持が行われる事を見出した。また、自己反応性Th17は、腸内細菌依存性に生存する事がわかり、腸内細菌をターゲットにすることで、自己免疫疾患の新規治療法となりえることが示唆された。
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