ハマダラカの体内でD-アロースがD-アロース6リン酸(A6P)に代謝されるか否かを確かめるために、D-アロースを吸わせたハマダラカのホモジネートについてHPLC分析を行ったところ、A6Pは検出されなかった。これにより、蚊の体内で生成されたA6Pこそがマラリア伝播阻止の真のエフェクター物質かもしれないという仮説は否定された。また、アフリカツメガエルの卵母細胞にPlasmodium bergheiのヘキソース・トランスポーター(PbHT)を発現させることに成功した。今後D-アロースによるPbHT活性阻害をin vitro実験で証明することで、作用機序の解明につながることが期待される。
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