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2021 年度 研究成果報告書

トリパノソーマクルージの細胞内寄生期におけるATP代謝の可視化による単一細胞解析

研究課題

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研究課題/領域番号 19K07523
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分49040:寄生虫学関連
研究機関長崎大学

研究代表者

稲岡 健ダニエル  長崎大学, 熱帯医学研究所, 准教授 (10623803)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード寄生虫 / エネルギー代謝 / バイオセンサー / ATP動態 / ATEAM
研究成果の概要

我々は、「ATP合成の単一細胞解析を行うためのツール開発」を行い、ATPのバイオセンサーとして開発されたATeamをT. cruziのミトコンドリア、グリコソーム、細胞質それぞれに発現させた各種組換原虫作製を試みたが得られなかった。精製した各種ATeamを用いて、ATP濃度依存的にFRETシグナルの上昇が確認出来た。
グリコソームおよび細胞質にATeamを発現させたT. brucei株は獲得したが、両者ともに凝集体のシグナルを示し、原虫においてATeamを発現させると毒性を示す事が判った。現在、新たに開発されたATPバイオセンサー(MaLion)を用いて、同様に組換え原虫の作成を行っている。

自由記述の分野

生化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、様々な方法でATEAMの発現をT. cruziまたはT. bruceiで試みたが、原虫に対する毒性を示したため解析不可能であった。さらに、原虫由来のε-サブユニットを用いて作成したATcEAMおよびATbEAMではATPが結合せず、FRETを起こさないことが明らかとなった。そして、原虫ミトコンドリア内にはATP合成酵素以外に、ATP生産に寄与する新たな経路(ASCT/SCSサイクル)が明らかとなり、哺乳宿主の寄生環境に適した指摘温度であった。このことから、寄生虫は寄生環境に適応するためには、ウイルス、細菌と真菌といった病原体とは異なる、想定外な手段を用いる事が改めて判った。

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公開日: 2023-01-30  

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