マウスマラリアモデルを用いて、経口糖尿病治療薬メトホルミンがマラリア原虫特異的T細胞の活性化、記憶細胞分化・維持を増強するかまたそのメカニズムを解析した。 マラリア感染で、抗原特異的CD4T細胞およびCD8T細胞は7日目をピークに増加しその後激減するが、メトホルミンは、それらT細胞をエフェクターT細胞およびエフェクターメモリーT細胞への分化を促進した。また、メトホルミンはAMPKのリン酸化ではなく、S6のリン酸化を促進した。このことからメトホルミンはマラリア感染マウスのT細胞のS6のリン酸化を促進することで、エフェクターT細胞やエフェクターメモリーT細胞の分化や増殖や生存を促す事が示唆された。
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