細胞侵入性細菌に対して殺菌的に働くオートファジーはゼノファジーと呼ばれている。肺炎球菌がゼノファジーを抑制するかについては不明であり、細胞外を主戦場とする肺炎球菌が細胞内で機能を発揮する病原因子を持つ可能性についてもほとんど議論されてこなかった。そこで、オートファジーを制御する肺炎球菌の病原因子の探索を行った結果、細胞内で菌から放出されたコリン結合タンパク質CbpCが、Atg14-CbpC-p62複合体を形成し、Atg14を標的とした選択的オートファジーを誘導することで、PcAV誘導に必要なAtg14を選択的に分解・枯渇させ、肺炎球菌の細胞内生存性を顕著に改善させることが明らかになった
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