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2021 年度 研究成果報告書

HIV-1Vif/HDAC3複合体によるHIV-1潜伏感染転写ネットワークの制御

研究課題

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研究課題/領域番号 19K07591
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分49060:ウイルス学関連
研究機関京都大学

研究代表者

白川 康太郎  京都大学, 医学研究科, 助教 (80728270)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードHIV潜伏感染 / トランスクリプトーム / CRISPRスクリーニング / mTOR経路
研究成果の概要

HIVGKOを感染させたJurkat T細胞モデルを用いて潜伏感染細胞の遺伝子発現プロファイルをCAGE法により解析した。非感染細胞と比較し潜伏感染細胞で31種の遺伝子発現が低下したが、遺伝子発現が増加した遺伝子は認めなかった。非感染細胞でSPP1とAPOEの発現が増加しており、shRNAを用いてこれらの遺伝子がHIV感染を抑制することを示した。さらにmTOR経路の活性化が低い細胞で潜伏感染が多いことを発見した。以上より潜伏感染細胞の遺伝子発現は非感染細胞と差がないことが明らかとなり、感染する細胞の遺伝子発現の状態が感染後のウイルス転写に影響を与えることが示された。

自由記述の分野

ウイルス学

研究成果の学術的意義や社会的意義

HIV感染症は抗ウイルス薬によりコントロール可能となったが、治療を中止すると再発してしまう。これはメモリーT細胞などのHIV潜伏感染細胞がウイルス蛋白を発現せず免疫による監視を生き残るためである。本研究ではHIV潜伏感染細胞の転写プロファイルを比較し、HIVゲノムがインテグレーションされた潜伏感染細胞に転写レベルで非感染細胞との差がほとんどないことを示された。本細胞モデルを用いてさらに潜伏感染の分子機構を明らかにできれば潜伏感染細胞を標的とした治癒を目指すための新たな治療法につながると考えられる。

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公開日: 2023-01-30  

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