アセチル化はタンパク質の翻訳後修飾の1つで核内のヒストンを修飾するものとして古くから知られている。本研究ではアセチル化の新しい側面として、核内ではなく細胞質での意義について解析した。T細胞をモデルにして、細胞増殖やサイトカイン産生等のT細胞活性が情報伝達分子のアセチル化によって制御されている事を示した。しかしながらアセチル化の制御機構のについては未解のまま残されている。分子機構などの解析に関わる新しい研究分野の発展が期待される。また、T細胞は自己免疫疾患やガンなどの多岐の疾患に関与している。この分野に関するの知見を基にした医療面の開拓も期待でき、学術性と社会性の両面への貢献が予想される。
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