炎症性腸疾患は難治性の炎症性疾患であり、発症メカニズムの理解と新規治療標的の創出が喫緊の課題となっている。今回、MHC-IIのubiquitin ligase E3であるc-MIRを過剰発現させたc-MIR Tgマウスが、炎症性腸疾患様の腸炎を自然発症することを見出し、そのメカニズム解析を行った。c-MIR Tgマウスでは、CD4+T細胞の成熟不全から末梢でCD4+ lymphopeniaになっている。その結果、CD4+T細胞のhomeostatic proliferationが亢進し、病原性Th17細胞が出現、IL-17A/IFNg、腸内細菌依存的に腸炎を引き起こしていることが分かった。
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