研究課題/領域番号 |
19K07633
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
築山 忠維 北海道大学, 医学研究院, 助教 (20399819)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | RNF43 / Wnt / p53 / tumorigenesis / ubiquitin |
研究成果の概要 |
本課題においては、RNF43のリン酸化スイッチによるWntシグナル経路の調節機構の解明と、RNF43の遺伝子変異が発がんに関与する分子メカニズムの解明を中心とした研究を行った。 その中で、RNF43のリン酸化スイッチによるWntシグナル経路の調節と発がんへの関与について論文としてNature Communications誌に報告した。またBioEssays誌から依頼を受け、Wnt受容体の調節機構と発がんについての総説を執筆した。さらにメディアでは複数のテレビニュースやがん治療特集番組において研究結果が紹介されたことから、本研究は国内外において一定の評価を得たと考えられる。
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自由記述の分野 |
Wnt signaling and oncogenesis
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大腸がんは死者数の上位3位以内を占め、また国民の約1割が生涯において大腸がんと診断されることから、日本の医療に大きなインパクトを与えている疾患といえる。また大腸がんは、左側に発生する比較的予後の良いタイプと、右側に発生する予後の悪いタイプに分けられる。本研究で焦点を当てたユビキチン化酵素RNF43の遺伝子変異は左側では殆ど見られないが、右側のがんではこの左側での遺伝子変異とは相互排他的に高頻度に観察される。しかし、その発がんにおける分子的詳細は明らかになっていなかった。本研究にて得られた結果は、予後の悪い右側大腸がんの発症機序を理解した上で、今後の治療方針を決定する上での大きな知見となった。
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