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2021 年度 研究成果報告書

ピロリ菌CagA誘発胃がんにおける極性キナーゼPAR1bの新規制御機構とその役割

研究課題

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研究課題/領域番号 19K07660
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分50010:腫瘍生物学関連
研究機関東京大学

研究代表者

西川 裕子  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任研究員 (20583131)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードピロリ菌 / 胃がん / キナーゼ
研究成果の概要

胃がんの原因菌であるヘリコバクター・ピロリが産生する細菌性がんタンパク質であるCagAは宿主標的タンパク質であるPAR1bのキナーゼ活性を阻害することにより、胃粘膜上皮層の破壊や染色体不安定を引き起こす。くわえて、CagAはPAR1b多量体を介して間接的に多量体化することで、宿主がんタンパク質であるSHP2との結合を強化し、その活性を脱制御する。本研究ではPAR1bが核酸依存的に多量体化し、キナーゼ活性が賦活化するメカニズムを試験管内キナーゼ法と細胞系を用いて詳細に解明した。

自由記述の分野

分子腫瘍学

研究成果の学術的意義や社会的意義

日本において胃がんは部位別がん死亡者数第3位であり、その98%がピロリ菌感染によるものである。ピロリ菌CagA誘発胃がんにおいてPAR1b多量体とそのキナーゼ活性の抑制は中心的な役割を占める。本研究によりPAR1b多量体化とキナーゼ活性賦活化の分子メカニズムが詳細に解明されたことから、今後ピロリ菌を原因とする胃がんを含めた胃粘膜病変の発症機構が大いに進展する考えられる。また、PAR1bはアルツハイマー病の原因タンパク質であるタウのキナーゼでもあることから、胃粘膜病変のみならず、アルツハイマー病を含めたタウオパチーの解明にもインパクトを与えると考えられる。

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公開日: 2023-01-30  

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