研究課題/領域番号 |
19K07666
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
青井 三千代 (小柳) 神戸大学, 医学部附属病院, 特命助教 (90432327)
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研究分担者 |
中川 草 東海大学, 医学部, 准教授 (70510014)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ヒト内在性レトロウイルス / 大腸がん |
研究成果の概要 |
ヒト大腸がんのがん部と非がん部由来のRNAを用いて長鎖RNA-seqを行うことにより、がん部で非がん部よりも高発現する内在性レトロウイルス様配列(EVE)を3領域同定することができた。また、これらの領域が一部の大腸がん細胞株や人工大腸がん幹細胞(iCSC)でも発現していることを確認した。 長鎖RNA-seqデータから得られたEVEの転写領域からタンパク質に翻訳される可能性のある領域を含むコンストラクトを作成し、大腸がん細胞株で強制発現させ、ウエスタンブロットや免疫染色により発現と細胞内での局在を確認した。また、shRNAによるノックダウンを行い、細胞形態の変化を調べた。
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自由記述の分野 |
幹細胞生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒト内在性レトロウイルス(human endogenous retrovirus; HERV)は、遠い過去に外来性のレトロウイルスが生殖細胞に偶然感染したことを起源とし、ヒトゲノムの約8%をも占める。しかし、その多くは不活化され、ヒト生体内で機能を有していないものと考えられていたが、近年がんや神経変性疾患など一部の疾患において機能を持つ場合があるとの報告が出てきた。本研究で、新たにがんで発現しているHERVが同定されたことにより、ヒトのがんにおいてHERVが再活性化し、何らかの働きを担っている可能性が示された。
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