ヒトヘルペスウイルス(HHV)8は古典型カポジ肉腫の発生原因である。沖縄県の宮古島は古典型カポジ肉腫の高発生地域であり、HHV8の遺伝子に特有の変異がある。本研究ではORF72、ORF42について、宮古島型の遺伝子変異が細胞を腫瘍化する能力をもつかについて検討した。 ORF72、ORF42をそれぞれ発現する培養細胞の増殖性について検討したところ、単独遺伝子の発現では、細胞腫瘍化への大きな影響は見られなかった。また、宮古島型の遺伝子変異も腫瘍化に影響を及ぼさなかった。 上記以外に、ORF42はORF55と結合すること、ORF42の欠損によりウイルス産生能が低下することを見出した。
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