転移巣形成メカニズムの解明は、原発巣から離れた数個のがん細胞の動態を追う必要があるために、一細胞レベルで、がんの動態を観察する必要がある。本研究を通して、悪性リンパ腫の肝臓への転移巣形成メカニズムを明らかにし、肝臓の血管に存在する脂質分子(スフィンゴミエリン)がその転移巣形成に影響を与えることが明らかになった(FASEB J. 2020 Mar;34(3):3838-3854.)。また、このスフィンゴミエリンは、生体内の大腸の陰窩の表面に存在することが明らかとなった(Biochem Biophys Res Commun. 2022 Jun 30;611:14-18.)。
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