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2022 年度 研究成果報告書

Mieapによる鉄依存性細胞死の誘導機序に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 19K07703
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分50010:腫瘍生物学関連
研究機関国立研究開発法人国立がん研究センター

研究代表者

碇 直樹  国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 研究員 (30649471)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードMieap / 液-液相分離 / カルジオリピン
研究成果の概要

Mieap は p53 誘導性蛋白であり、ミトコンドリアの恒常性を維持することでがん抑制に働くことが知られる。これまでに、MieapはDNA損傷に伴いミトコンドリアを分解する液胞様構造物Mieap-induced vacuole(MIV)を形成することが報告され、その際に鉄増加と鉄依存性の細胞死が観察されたが、これらの現象がどのような機序で起こるのかは不明であった。今回我々は、Mieapが天然変性領域(IDR)をもつ蛋白であり、液-液相分離を誘導すること、MIVと呼ばれる構造物は膜に裏打ちされた液胞ではなく、液-液相分離により形成されカルジオリピン代謝に関わる液滴であることを明らかにした。

自由記述の分野

腫瘍生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により、Mieap強制発現下においてMieapが誘導する液-液相分離の詳細は明らかになったが、内在性Mieapによる液滴形成は再現されず、その可能性の示唆にとどまった。そのため、Mieapが持つがん抑制機能を賦活化させるために、Mieapが誘導する液-液相分離を制御するといった、将来のp53経路を標的とした治療応用のためのシーズ導出には至らなかった。しかし、強制発現下におけるMieapの液滴の詳細観察から得られた知見は、細胞内で代謝の連続反応がどのように円滑に進むかの一具体例を示した可能性がある。

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公開日: 2024-01-30  

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