今後の研究の推進方策 |
初年度はSdc4発現をノックダウンする核酸配列を決定した。次年度は診断薬や治療剤となるSdc4のモノクローナル抗体の取得に向けてハイブリドーマを作成し多数のクローンの選別を行うとともに、in vitro, in vivo実験を進める。In vivo実験として、まずヌードマウスに癌幹細胞由来の皮下腫瘍を作成しSdc4-siRNAを静注して抗腫瘍効果を検討する。In vitro実験としては、癌幹細胞モデル細胞を用いて、Sdc4陽性分画とSdc4陰性分画で、 RNAseqによって得られた発現プロファイルを比較し、Gene Ontology analysis、IPA (Ingenuity Pathway Analysis) 解析を行う。 Sdc4の下流にあるシグナル伝達系が正常細胞、 非癌幹細胞と、癌幹細胞で各々どの程度に活性化されているかを明らかとする。リガンド候補であるFGF2, R-spondinの添加の有無の条件でウエスタンブロットを行い関連分子の発現を検討する。またFACS で Sdc4 陽性分画と陰性分画に分離し、幹細胞マーカー発現(CD133, CD44, CD44v9, Lgr5, Dclk1, など)、 sphere 形成能、ROS 産生能、抗癌剤耐性(5FU, Gem, L-OHP)について検討する,などを行う。
|