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2022 年度 実績報告書

骨腫瘍治療のためのガドリニウム中性子捕捉療法製剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K07717
研究機関順天堂大学

研究代表者

松川 岳久  順天堂大学, 医学部, 准教授 (60453586)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード中性子捕捉療法 / ガドリニウム / 骨転移腫瘍
研究実績の概要

転移性骨腫瘍は我が国では年間およそ20万人が発症しているといわれている。この10年間で骨修飾剤や内照射剤の実用により大きく進歩したものの、一般に原発巣の治療を行っている科で扱われることが多く、場合によっては治療が必要とされる骨転移への対応が遅れることがあるため、日常診療に際し簡便な診断および適切な治療の選択が必要である。
本研究の目的は、骨腫瘍治療のための新規ガドリニウム(Gd)中性子捕捉療法剤の腫瘍抑制効果が最も発揮される投与量および中性子照射線量をマウスを使って検証することである。新たな中性子捕捉療法製剤の候補物質であるGdのethylenediamine tetra(methylene phosphonic acid) キレート:Gd-EDTMPの骨腫瘍組織への集積を明らかにした。わずか20 mg/kgの腹腔内投与で24時間後に骨の造骨部に1000-2000ppmのGdが濃集することが確認できた。さらには、4T1乳腺腫瘍骨転移モデルマウスでは、有意ではないものの中性子照射による腫瘍収縮効果がはじめて確認され、今後の治療への応用が期待できることを明らかにした( 8th International symposium of Metallomics、Kanazawa、7/11-14、2022)。LA-ICP-MSによるイメージングの結果、おどろくべきことに骨のみならず4T1腫瘍細胞領域そのものにGdが分布した。今後、Gdの濃集メカニズムと、腫瘍収縮効果の関係を明らかにすることが必要であることを示唆した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Improvement of spatial resolution of elemental imaging using laser ablation-ICP-mass spectrometry2022

    • 著者名/発表者名
      Tanaka Eisei、Matsukawa Takehisa、Kuroki Yasuo、Suzuki Minoru、Yokoyama Kazuhito、Hirata Takafumi
    • 雑誌名

      Analytical Sciences

      巻: 38 ページ: 695~702

    • DOI

      10.1007/s44211-022-00085-8

  • [学会発表] LA-ICP-MSによる生体試料中ガドリニウムイメージングにおけるキャリアガスの影響2023

    • 著者名/発表者名
      松川岳久, 久保田章乃, 鈴木実, 篠原厚子, 横山和仁
    • 学会等名
      第93回日本衛生学会学術総会
  • [学会発表] Neutron irradiation after administration of Gd-EDTMP to a mouse model of mammary tumor bone metastasis: Effects and distribution of Gd formulation as a novel neutron capture therapy agent2022

    • 著者名/発表者名
      Matsukawa T., Suzuki M., Kubota A., Shinohara A., Yokoyama K
    • 学会等名
      The 8th International Symposium on Metallomics
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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