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2019 年度 実施状況報告書

肝細胞癌における腫瘍内不均一性の定量的評価による病態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K07722
研究機関近畿大学

研究代表者

坂井 和子  近畿大学, 医学部, 講師 (20580559)

研究分担者 西尾 和人  近畿大学, 医学部, 教授 (10208134)
海堀 昌樹  関西医科大学, 医学部, 教授 (30333199)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード肝細胞がん / 腫瘍内不均一性 / 遺伝子変異
研究実績の概要

がん細胞は均一な集団ではなく、がんの多様性・不均一性が存在することが知られており、がん細胞の不均一性は、薬物療法への治療抵抗性の獲得や再発の原因となり、癌治療における解決すべき課題のひとつであると考えられる。肝細胞がんは、世界規模の全ゲノム解析プロジェクトの成果から、発がんに関わる様々な遺伝子異常が見出されたが、肺腺がんにおけるEGFR遺伝子変異やALK融合遺伝子のように強力なドライバー遺伝子変異は少ないことが明らかになっている。本研究では、肝細胞がんにおける腫瘍内不均一性の生物学的特性を理解することにより、腫瘍内不均一性を有する腫瘍の薬物療法に対する治療抵抗性の克服へつなげるため、腫瘍内不均一性の定量評価を行い、臨床病理学的事象との関連を明らかにすることを目的とする。今年度は近畿大学医学部および関西医科大学の倫理委員会の承認を得た研究計画書に基づき、肝細胞癌の切除症例の臨床検体(ホルマリン固定パラフィン包埋あるいは凍結の手術切除腫瘍組織標本)の収集を行った。関西医科大学における肝細胞癌の切除症例として、凍結腫瘍組織検体とホルマリン固定パラフィン包埋検体をあわせて63例の検体を得、核酸抽出を行った。これらの抽出核酸を用いて、ゲノムワイドコピー数測定および遺伝子変異測定に着手した。これまでに、約半数の症例の測定を終え、測定成功率は90%以上であった。次年度は、同測定を継続し、腫瘍内不均一性の多寡に関連する病態の解析につなげる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当該年度の目標とした臨床検体の収集は予定通りに進み、ゲノムワイドコピー数測定および遺伝子変異測定にも着手し、良好な測定成功率を得た。

今後の研究の推進方策

次年度は、ゲノムワイドコピー数測定および遺伝子変異測定を継続、完遂し、肝細胞がんにおける腫瘍内不均一性の多寡に関連する病態および分子生物学的特徴を見出す。

次年度使用額が生じた理由

初年度は臨床検体の収集と測定に注力したため、関西医科大学における研究データ保管のための消耗品の購入は、必要最小限にとどめた。次年度使用額は、研究データ保管のための消耗品の購入として次年度に使用する。

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公開日: 2021-01-27  

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