研究課題
【cfDNAの収集】進行期非小細胞肺癌患者の診断時および経過中、治療耐性時のcfDNA回収を進めている。現在のところ、22例から62検体を回収できた。cfDNA抽出方法については、すでに当教室で確立した方法を用いた。問題なく抽出できていることを確認できた。【cfDNAを用いた遺伝子プロファイルの作成】回収できたcfDNAを用いて、すでに遺伝子変異プロファイルの作成を開始している。Human Comprehensive Cancer Panel (QIAGEN社)を用いてライブラリー作成を行っている。報告時には、すでに32検体のライブラリー作成を完了し、16検体の遺伝子プロファイルが完成している。現在のことろは、解析したすべてのサンプルにおいて遺伝子プロファイルを作成できた。今後も同方法を継続して行く予定である。【剖検組織を用いた遺伝子変異プロファイルの作成】6例の剖検組織を用いた遺伝子変異変異プロファイルの解析結果については論文投稿中であるが、cfDNAを加えた解析を追加し、再投稿中である。
2: おおむね順調に進展している
本研究の遂行にあたり、初年度に行う研究内容として、当初以下の項目を想定していた。1) 血液検体の回収とcfDNAの抽出、2) cfDNAを用いた遺伝子プロファイル作成の実施可能性の評価、3) 剖検例を用いた研究結果の論文発表。初年度として、上記の項目はほぼ達成できており、おおむね順調に進展していると判断した。なかでも、遺伝子プロファイル作成を進める過程において、特に問題なく進行できている。遺伝子プロファイル作成方法は初年度で確立することができ、次年度も同様の方法で研究を進めることができる。
令和2年度以降に行う項目は、1)cfDNAをさらに回収すること、2)cfDNAを用いた遺伝子変異プロファイルの作成をさらに進めること、3)臨床情報の収集、である。初年度に、cfDNA遺伝子変異プロファイルの作成手順をすでに確定したため、特に問題なく進めていくことができる。臨床情報は、研究計画書に従い匿名化され、研究代表者のもとに届けられる。
すべて 2019
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)
Cancer Commun (Lond).
巻: 39 ページ: 67
10.1186/s40880-019-0413-5.
巻: 39 ページ: 78
10.1186/s40880-019-0423-3.