研究課題/領域番号 |
19K07735
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
日吉 幸晴 熊本大学, 病院, 助教 (30573612)
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研究分担者 |
徳永 竜馬 熊本大学, 病院, 医員 (20594881)
清住 雄希 熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (30827324)
今村 裕 公益財団法人がん研究会, 有明病院 消化器外科, 医長 (70583045)
宮本 裕士 熊本大学, 病院, 講師 (80551259)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 直腸癌 / 微小転移 / miRNA / real-time PCR / microarray |
研究実績の概要 |
本研究では、直腸癌微小リンパ節転移(直腸所属リンパ節、側方リンパ節)の臨床的意義を明らかにするとともに、miRNA解析による新たな微小リンパ節転移検出法を確立することを目的としている。 2019年度の研究計画では、①熊本大学消化器外科で手術を行う直腸癌症例の摘出標本(原発巣、リンパ節)を凍結保存すること、②直腸癌原発組織を用いた標的miRNA同定(real-time PCR法、microarray法)を予定した。2019年に熊本大学消化器外科で手術を行った直腸癌症例は43例で、そのうち側方リンパ節郭清を行ったのは4例であった。本研究に関する熊本大学内での倫理委員会の準備、手続きに時間を要し、2019年の症例の標本保存はできなかった。したがって、直腸癌原発組織の解析もできなかった。代わりに、過去の論文報告を検索して、リンパ節解析に用いる標的miRNAの候補を選定した。今後、real-time PCR法、microarray法で実験を進める際に参考にする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究に関する熊本大学内での倫理委員会の準備、手続きに時間を要し、研究開始が予定より大幅に遅れてしまった。また、側方リンパ節郭清症例が減少しており、今後の側方リンパ節転移解析に影響を与えることが懸念される。
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今後の研究の推進方策 |
学内の倫理委員会承認後、速やかに直腸癌切除症例の組織(原発巣、リンパ節)保存を開始し、原発巣を用いたmiRNA解析も開始する。miRNA解析はFFPEからも可能であるため、過去の切除症例のFFPEを用いた解析も検討する。 2020年度以降は、熊本大学での研究を継続しながら、がん研有明病院の症例も加えて研究を継続する。2020年度以降の研究計画では、①リンパ節の微小転移評価と微小転移検出感度の比較(薄切HE染色、免疫染色、CEA mRNAのPCR解析、OSNA法、miRNA解析等)、②直腸所属リンパ節ならびに側方リンパ節微小転移症例の予後解析(high-risk stage II症例の同定)、③側方リンパ節転移リスク因子解析を予定している。2019年度分の遅れを取り戻し、スムーズに2020年度分の研究に取り組むため、熊本大学消化器外科、がん研有明病院消化器外科とで連携を取りながら研究を継続していく。
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