今後の研究の推進方策 |
これまでの研究結果を踏まえ、今後下記の項目について検討する。 2021年度は主にIntralipidの併用によるナノメディシンの効果増強をin vivoで各種固型腫瘍モデルを用い検討する。ナノメディシンとして臨床で応用されているナノ抗がん剤ドキシル、と当研究室で開発したSMA-CDDP、HPMAコポリマー結合したピラルビシン(P-THP)及びPDTなのプローブP-PyFを用いる。 1) 薬物動態:ナノ抗がん剤投与後経時的に血中または腫瘍および正常組織(肝臓、脾臓、腎臓)中の薬物量を測定する。測定は溶媒抽出、蛍光分光光度計およびHPLCを用いて測定する。 2) 抗腫瘍効果:治療後腫瘍体積の変化、転移巣(肺)の数とサイズ、担がんマウスの生存率により検討する。さらに、腫瘍組織を取り組織染色の病理学的検査を行う。 3) 副作用評価:治療後動物の体重変化、死亡率を測定する。さらに、血清生化学検査 (AST, ALT, BUN, Cr, CKなど)及び血球計数を行い、肝毒性、腎毒性、心毒性、及び骨髄毒性を評価する。
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