研究課題/領域番号 |
19K07749
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
岩澤 俊一郎 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (00527913)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 免疫介在性有害事象 / 自己抗体 / 免疫チェックポイント阻害薬 / AlphLISA / 悪性腫瘍 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、AlphaLISA法による網羅的解析により、免疫介在性有害事象に関与する特異的自己抗体の有無を明らかにするとともに、特異的自己抗体の同定を行うことによって、免疫介在性有害事象の診断・発症リスクの適切な評価方法の確立・病態解明に寄与することである。 本研究は、前向きコホート研究となっており、研究責任者の所属する千葉大学医学部附属病院の各診療科、多数のがん種についての症例登録と、研究協力医療機関である千葉県がんセンター呼吸器内科からの症例登録を進めている。 2021年3月時点で、150例以上の症例登録と検体確保が得られている。また、免疫介在性有害事象発症症例については、15例ほどと、想定よりやや累積数が遅れている。さらに、免疫介在性有害事象の多様性から、複数の免疫介在性有害事象に分散していることから、1次スクリーニングの実施には至っていない。 しかしながら、全体の登録症例数は順調に進捗していることから、今後のスクリーニング検査の実施は可能となる状況である。 引き続き、症例登録が進め、多数の研究経験を有する千葉大学大学院医学研究院 呼吸器内科学・遺伝子生化学の教官からの協力を得ながら、スクリーニング検査の実施予定となっている。 免疫介在性有害事象の診断、本研究の解析によって得られた知見についての解釈については、基礎研究面でのサポートともに、臨床面では千葉大学医学部附属病院にチーム支援体制が構築されており、各領域の臨床専門家の助言を得ることとしている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年3月時点で、150例以上の症例登録と検体確保が得られている。また、免疫介在性有害事象発症症例については、15例ほどと、想定よりやや累積数が遅れている。 また、COVID-19の影響により新規症例自体が減少していることも影響している。 さらに、免疫介在性有害事象の多様性から、複数の免疫介在性有害事象に分散していることから、1次スクリーニングの実施には至っていない。 しかしながら、全体の登録症例数は順調に進捗していることから、今後のスクリーニング検査の実施は可能となる状況である。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き症例登録を進め、免疫介在性有害事象症例の発現症例数の累積に応じて、1次スクリーニングを実施する。 1次スクリーニングでは、免疫介在性有害事象を合併した症例の血清と、非合併症例血清、健常者血清、各5例をプロテインアレイ法またはSEREX/発現クローニング法で比較し、発症症例において高値となるタンパク・抗体の選別を行う。 以降、症例数に応じて、2次・3次スクリーニングを実施し、特異的抗体の同定を図る。
|
次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響による症例登録数の遅延、および、研究実施不能期間を年度内に生じたため。
|