研究課題
基盤研究(C)
新たながん免疫療法として急速に進展するCAR-T細胞療法の代謝特性を理解することにより、有効性の向上につなげる目的で本研究を行った。GITRを細胞内ドメインに持つzG CAR-T細胞は28z CAR-T細胞や4-1BBz CAR-T細胞に比べ解糖への依存が少なく、脂肪酸β酸化およびミトコンドリアでの酸化的リン酸化に強く依存している。この代謝特性が高い標的細胞傷害活性と関連する可能性が示唆された。
腫瘍免疫 エネルギー代謝
近年、CAR-T細胞のエネルギー代謝、殊にミトコンドリアでの酸化的リン酸化が注目されている。本研究にてCARの細胞内ドメインの違いにより解糖優位、ミトコンドリアでの酸化的リン酸化優位を類別化することができ、標的細胞傷害活性との関連が示唆された。CAR-T細胞治療は従来治療に不応性の難治がんへの有効性が期待されているが、費用対効果の面で問題がある。代謝特性の理解により有効性の向上に資するものと考えられる。